公式Oculus Link用USBケーブルをレビュー!1万円払う価値はあるか?

Oculus Quest
Oculus Quest

どうもぐみんです。ついに来ました。海を越えて海外からはるばるあのケーブルが!

というわけで今日はOculus公式から発売された5mのUSBケーブル。

Oculus Link ケーブル」のレビューをしたいと思います。お値段なんと10200円!たけえ!!

今回は人柱の1人として、この1万円越えUSBケーブルをしっかりレポートしていきたいと思います。

ちなみにケーブルの発送から到着までの時間は、12月20日に注文して12月25日に届きました。海外から送っているのに1週間かからないとは、Oculus公式ストア恐るべし。

追記:Oculus Quest 2の販売に併せて、各種ネットショップでも単体で買えるようになりました。また留め具のデザインが、クリップ式からバンド式に変更されてます。

Oculus Linkの導入方法や、体験レビューについてはこちらの記事を参考にしてください。

Oculus Linkヘッドセットケーブルとは

今回購入したケーブルは、公式から販売されているOculus Linkのために作られた、5mのUSB3.0ケーブルです。ちなみに、USB3.0ケーブルのマックスの長さは、本来3mが普通です。

しかしこのケーブルは光ファイバーケーブルである為、長いケーブルでかつ遅延なくOculus Linkを楽しめる代物になっています。さらにQuest接続部分はL字になっていたり、ケーブルは軽量(224g)で柔らかく、柔軟性が高いです。

USB端子はC to Cの為、パソコンにType-Cポートがない人はこのケーブルを使用できません。これは増設パーツで対応可能です。別記事でType-C増設パーツのレビューもしてます。

USB3.0ケーブルとしてのスペックと注意点

ちなみにスペック表ではUSB3.2Gen1と書いてありますが、これUSB3.0USB3.1Gen1と意味合いは一緒です。USB3.2と末尾の数字が大きいから高スペックってわけではないので要注意です。スペックを語る上で重要なのは、Genの後ろの数字です。

USB3.2Gen1の理論値での転送最大速度は、他のUSB3.0ケーブルと全く変わりません(5Gbps)

例えば以前レビューしたAnkerの3mのケーブルと最大転送速度は変わらないという事です

AnkerのUSB3.0ケーブル(3m)をOculus Link用に購入したのでレビュー

USB3.0に関する勘違いは、このケーブルに限らず起こりやすいので要注意ですね。

USB3.0、USB3.1Gen1、USB3.2Gen1 これらは全て同じ規格

では他のケーブルとスペックは全く一緒なのかというと実はそうでもありません。OculusのUSBケーブルは電流量が3Aになってます。ここが普通のType-A to Type-C USB3.0ケーブルと違う所でしょう。

一般的に普及しているUSB3.0の給電量は0.9Aか1.5Aが主流です。しかしType-C to Type-Cケーブルなら1.5Aもしくは3Aの電流量にも対応できます。最近のC to CのUSBケーブルは、PD(パワーデリバリー)に対応したものがあり、こちらは最大5Aまで対応可能です。

もちろんあくまでも理論値ですし、ケーブルが3Aの電流に対応していても、PC側が3Aに対応していなければ高い給電性能を活かせないので要注意です。

USB3.0に関する詳細は話し出すと長いし、私も完全に把握しているわけではないので、この話はここまでとしておきます。

とりあえずOculus Linkで利用するにあたって、このケーブルは、「USB3.0と転送速度は変わらない」「電流量が3Aで給電が早い」この2つだけ抑えておけば大丈夫です。

Oculus Linkヘッドセットケーブル開封

さて前置きが長くなりましたが、早速開封していきましょう。

さすがに1万円もするケーブルなだけあって、箱の作りがしっかりしていて高級感が漂っております。

最初革のベルトが入ってるのかと勘違いしました(笑)

中身を取り出すと、ケーブル本体とガイドブックとケーブルの留め具がついてきました。

留め具は凄く小さなパーツなので、ゴミと勘違いして捨てたり無くさないように注意です。中央の凹みにコードを挟んで使います。

※Oculus Quest 2が販売される事により、留め具のデザインがQuest 2向けに変更されました。

留め具はQuest本体のバンド部分にピッタリとハマります。そのままつけても邪魔にならないので、Quest単体で遊ぶ時はそのままつけておくといいです。

ケーブルはPCに繋ぐ側がI字で、Quest本体側に繋ぐ方はL字になっています。コードはAnkerの3mケーブルよりやや細く、かなり柔らくて柔軟性があるため取り回しがしやすいです。

OculusQuestの充電ケーブルのように刺すことが出来ます。L字の為引っ張られている抵抗感が減るのと、多少コードを引っ張っても普通のUSBと比べてコードが抜けにくくなっています。

留め具と組み合わせれば更に抵抗感は減り、端子部分への負担も減らせます。

USBケーブル体験レポート

ここからは実際にOculus Linkヘッドセットケーブルを使用した感想を語っていきたいと思います。

ケーブルはかなり柔らかい

Ankerの3mケーブルと比べて、柔軟性があり取り回しがしやすいです。さすがに品質の高いケーブルであるなといった感じ。

他のケーブルとの遅延の差はほぼなし

他のケーブルと遅延の差でもあるかなと思い聞き比べたところ、あまり遅延差を感じられませんでした。プラシーボ効果くらいの差はあるような気もしますし、遅延だけでなく安定性も上がっている気はします。

後日検証の為に、VR音ゲーのビートセイバーを買って何度も聞き比べました。するとAnkerの3mケーブルより若干遅延が少ない印象。

しかし本当に若干ですし、Ankerの3mのケーブルでもビートセイバーをプレイするのに支障を感じることはないし、そんなにタイミングがシビアなゲームでもないので、わざわざ遅延にこだわる必要はないのかなと。

その後0.9mのUSB3.1Gen2(C to C)も試したところ、これが一番遅延が少ないように感じました。他にも色々な種類のケーブルで試してみないと分かりませんが、Oculus Linkの遅延は距離による影響が大きそうな気もします。

まあ冷静に考えると、5mのケーブルで、3mや1mのケーブルとほとんど差がないのはすごいとも言えますね。

遅延差に1万円の価値を見出せるかはともかく、5mのケーブルで遅延を感じさせないのは、かなり凄い事なのかもしれません。光ファイバーケーブルは伊達じゃないといったところでしょうか?

接触不良で途切れにくい

コードが固いのとQuest本体との接続端子部分がI字だと、軽く引っ張った衝撃でOculus Linkの接続が切れやすくなります。

公式ケーブルはQuest側の端子がL字かつケーブルが柔らかいおかげで、私がOculus Linkを2時間ほど体験している間に接続が途切れる事はありませんでした

意図しない軽めのコードの引っ張りなら、何の問題もなくOculus Linkを楽しめるでしょう。

ケーブル留めがとても便利

何故かここに一番感動してしまいました。ケーブル留めが中々便利、サイズがしっかりとバンド部分にアジャストするようになっているので、留め具としてかなり優秀だなと感じました。

正直これ単品で販売して欲しいレベル

ただコードを挟む部分は、太めのケーブルだとちょっと厳しい印象を受けました。Ankerの3mケーブルの太さだと留め具を使う事が出来ませんでした。

欠点があるとすれば、サイズがアジャストしすぎていて、バンドから外すときにちょっと手間取るくらいですね。

Oculus Quest 2が発売されることにより、留め具のデザインが変更になりました。留め具というよりは、バンド式になりましたね。

普通のUSBケーブルとしても利用可能

光ファイバーケーブルって書いてあるので、普通のUSBケーブルと違ってOculus Link専用でデータ通信や充電できないのかなって思ってたんですが、スマホとかを繋いで普通に充電やデータのやりとりも出来るみたいです。USB3.0ケーブルなんだからっ当たり前っちゃ当たり前か。

環境によっては充電しながらのプレイも可能

USB3.0ケーブルで充電しながら、Oculus Linkを利用できないものがいくつかあります。正確には充電はされるが充電速度が追いつかず、徐々にバッテリーが減っていくといった感じです。

原因は明白で、コードもしくはPC側のどちらかが高い給電に対応してないからです。

今回の公式ケーブルは3Aの電流量に対応してますから、PC側が3Aの給電に対応出来るようになれば、3Aによる高速充電が理論上は可能になります。

とはいえ私のPCにはそもそもType-C端子すら搭載されていません。というわけで自作PCの特権、パーツの増設をすることにしました。今回使用したものはこちら。

Type-Cを増設できる USB3.1C-P2-PCIEをレビュー Oculus Linkでも使用可能

こちらは5V/3Aによる給電が出来るタイプですので、公式のケーブルの給電能力を最大限に活かす事が出来ます。というわけでさっそく計測をしてみました。

1時間程度Oculus Linkでゲームを遊んでみたところ、約40%ほどバッテリーが回復していました。思った以上に充電速度が速くてビックリしました。これなら長時間のゲームプレイで、バッテリー切れでゲームが中断されたり、Quest本体のバッテリーが少ない状態からOculus Linkを始めたとしても、すぐバッテリー切れになることがなくて安心ですね。

まとめ:無理に公式ケーブルを買う必要はなし

結論としてはケーブル自体のクオリティは確かに高いですし、私は買って良かったと思ってますが、やっぱり高いので無理して買うほどでもないかなといった感じ。

最近は安いOculus Link向けの安価なケーブルも少しずつ数が増えてきてますし、まずはそちらを先に買ってみて、長さや接続の安定感に満足できないようなら、公式ケーブルに手を出すといった感じでも遅くないと思います。

高い買い物ですが、私自身買って後悔はしてないので、お金に余裕がある方は手を出してみてもいいかもしれません。

やはりこのケーブルの一番の魅力は長さなのでしょうね。リピーターケーブルなどを介さずに、5mの長さで、他のケーブルとの遅延差もなく、安定してVRを遊べる事に大きな魅力を感じるなら買っていいんじゃかなと思います。それではまた。

Oculus Quest 2の予約が開始されました!Oculus Linkケーブルとのセット販売もあるようです。

 

※コメントは記事公開から2週間の間のみ受け付けています