【レビュー】MX anywhere 3は超小型だが性能はキングサイズ!【ロジクール】

PC・周辺機器
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どうも、スピナーぐみんです。今日はロジクールから発売されたフラグシップマウス。

MX anywhere 3 MX1700GR」をレビューしていこうと思います。発表されてからずっとワクワクしながら待ってました。

先に結論を書いてしまうと、「持ち心地は人を選ぶが、機能性は文句なしの製品」といった感じです。それでは行きましょう。

MX anywhere 3を購入した理由

購入した理由ですが、まず私が小型マウス派だからですね。今まで使っていたマウスもロジクールのG304で、比較的小型のマウスになります。これ結構持ち心地よくておススメです。

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MX Master 3も気にはなってたのですが、ちょっと大きすぎるかなと感じてたんですよね。サイドスクロール機能は欲しいけど、サイドホイールまでは別に要らないなと感じてたのもあります。

それと何よりも、ブログ作業中やネットサーフィン中のスクロールが疲れるからですね。皆さんもマウスホイールによるスクロールが面倒だなって思った事があるのではないでしょうか?

スマホだとスワイプの力加減でスピードの調整ができますが、マウスのホイールによるスクロールだと回した分しか動きませんからね。超高速でホイールが回る機能があれば、スクロールが楽になるに違いないと思い切って購入しました。

MX anywhere 3のスペック

ではMX anywhere 3の簡単なスペック紹介です。

  • 本体サイズ(高さ×幅×奥行):34.4mm×65mm×100.5
  • 重量:99g
  • ボタン数:6つ
    (左右クリック、サイドボタン2つ、ホイール押し込み、ホイール下のボタン)
  • スクロールホイール:MagSpeed電磁気スクロールホイール搭載
  • 水平スクロール:可能(サイドボタンを押しながらホイールを回す)
  • 接続:Unifyingレシーバー
  • Bluetooth接続:可能
  • flow機能:搭載
  • 充電端子:USB Type-C

やっぱり何といっても目玉機能は高速で回るスクロールホイールです。ホイールを軽く回せば、普通のホイールと同じように回した分だけ画面をスクロール出来て、ちょっと力を入れて回せば、自動で高速スクロールに切り替わり、一秒で1000行ものスクロールを行えます。

付属するレシーバーは同じUnifying対応製品であれば、6台まで同時に接続可能なので、USB端子の節約が出来ます。

レシーバーが余った場合は、2台目以降のパソコンに利用が出来ます。MX anywhere 3は、3つまで接続の登録が可能なので、いつでもボタンひとつで、接続しているパソコンを切り替える事が出来ます。

またこのマウスはロジクールのflow機能が使えます。予め設定しておいたパソコン間でマウスを画面端に移動するだけで、マウスの接続の切り替えが自動で行われるというものです。さらにこの機能の凄い所は、パソコンAに保存されていた画像をコピーして、パソコンB側で貼り付けを行うと、パソコンAの画像が張り付けが出来るという事です。同じネットワーク環境に接続していないといけませんが、デスクトップとノートパソコンで頻繁にデータのやりとりをしたりする人にとってはありがたい機能ですね。

それと充電端子がUSB Type-Cなのがとても嬉しいですね。前作のMX anywhere 2Sは、micro USBだったので、購入を見送った人もいたのではないでしょうか?

開封の儀

ではここからは実際にマウスを開封していきます。

中身はマウス本体、Unifyingレシーバー、充電の為のUSB Type-A to Cケーブルと、あとは説明書や保証書です。

本体は想像以上に小さかったです。

本体正面は電源が起動したときに数秒光る電源ランプ、ホイール、ホイール下にはモードシフトボタンがあります。モードシフトボタンは別の機能を割り当てる事も可能です。ホイールも押し込みが出来ます。

銀色のホイールはとても小さいですが、強い存在感を放っており、カッコいいです。こういう感じの歯車ってカッコイイよね。

左側にはサイドボタンがふたつ搭載されています。サイドはラバー素材っぽいです。

裏側は電源ボタンレシーバー切り替えボタン切り替えランプが搭載されています。Unifiyngレシーバーを予め複数登録することで、レシーバーをいちいち抜き差しせずに、切り替えボタンひとつで同じマウスを使いまわすことが出来ます。

マウス上部には紛れもなく、USB Type-C端子が確認できます。これにはType-C警察の私もニッコリ。

MX anywhere 3を使ってみた感想

ここからは実際に使ってみて、良かった所悪かった所について語っていきます。

サイズは超小型で人を選ぶ

まずすぐ思ったのは、想像以上に小さいということです。比較的小型な、G304よりさらに一回り小さいサイズです。

G304とニンテンドースイッチのジョイコンと並べると、そのサイズ感がハッキリわかります。ジョイコンより小さいのはびっくりですね。

小型マウスが欲しいと思って購入して、「想像以上に小さすぎた」と、ならないように要注意です。女性など手が比較的小さい人や、持ち運び重視の人に特に向いている超コンパクトマウスです。

Unifyingとflow機能でデスクトップとノートの併用が楽

小さいのとUnifyingのおかげで、デスクトップとノートパソコンでマウスの共有が楽に出来るのがグッドです。普通なら別のパソコンで同じマウスを使いたくなったら、レシーバーを抜き差ししないといけないですからね。それをしなくて良いのは大きなメリットです。

さらにUnifying製品を複数持っていれば、レシーバー1つで最大6台のUnifying製品を共有できます。余ったレシーバーは、anywhere3の2台目3台目として登録しておき、他のノートパソコンなどにレシバーを刺すとこで、ボタン一つでいつでも切り替える事が出来ます。レシーバーが余ってなくてもBluetoothで登録する事も可能です。

またflow機能のおかげで、画像やテキストなどの簡単な作業を共有できるのも良いですね。ノートとデスクトップを頻繁に併用している人には、特に利便性の高いマウスだと感じました。ただしflow機能は、同じネットワーク環境に接続されていることが条件なので、ネットワーク環境のない場所でflow機能を使うといった事は出来ない為、注意が必要です。

クリック感は軽め、サイドキーはやや固め

クリック感に関してですが、サイドボタンがやや固めに感じました。そこまで力を入れるわけではないですが、ここはもっと軽い方が私は好みです。

逆に左右クリックはかなり軽く、ほんのわずかに力が入っただけでも押せてしまいます。マウスを長時間持っていると、たまにふとした瞬間、指にわずかに力が入る時があり、誤クリックが起きる可能性があります。左クリックは問題なかったですが、右クリックはたまに意図せず押してしまうことがありました。

左右クリックと、サイドボタンの固さは個人的には逆が良かったですね。

持ち心地はいまひとつ 長時間の使用には不向き

マウスのみを使うボードゲームアプリで、一度の使用で最低4時間以上、合計で20時間以上出来るだけ連続使用してみたのですが、どうもずっとマウスを持ちっぱなしの作業には向かない印象を受けました。マウスが小さいので手が収まりきらず、手の下側が机に当たりやすいので擦れやすいです。

今まで使っていたG304も手の下は多少余るのですが、anywhere 3ほどは余らないのでそこまで気になりませんでした。anywhere 3の方が、手と机の接地面が明らかに広くなります。どっちも手のひらの一部が設置しますが、接地面が狭い方が、手のひらや手首にかかる負担は軽くなります。

実際、G304は手が擦れる事が気になった事は今までありませんでしたが、anywhere 3は明らかに手の根元が擦れてる感覚があり、負担がかかるなという印象を受けました。


G304とanywhere3を先端で持った時の画像、右の方が明らかに手が見える面積が大きい。

接地面を減らそうと手の先端ではなく中央で持とうとすると、今度はサイドキー手前が押しにくくなるという問題が発生します。さっきも言いましたが、サイドキーはやや固めなので、指の根本で押す事も出来なくはないが、形状も相まってやや押しづらい。そうなると指を大きく曲げる必要が出てくるので、それが結構面倒って感じですね。

まあ固さに一度慣れてしまえば指の根元で押すのも違和感はなくなってはくるんですが、最初は違和感やばくてかなり戸惑いましたね。

あとはマウスを持ち上げる時に、やや滑りやすいのも気になりました。まず形状がハの字なので、つまんで持ち上げると、上方向に指が滑ります。マウスのサイド側の素材もラバー素材のようなので、そのせいで余計滑りやすい感じがしました。G304では指がかかる部分が、逆ハの字になっているので滑りません。


G304は、中央がわずかに膨らんでいるので、指が上方向に滑らない


anywhere 3はハの字型で上方向に指が滑りやすい

力の入れ具合で滑らないようにはなるのですが、意識してないとツルっといくので、慣れが必要だと思います。わずかに上方向に滑るだけで、持ち上げたマウスを実際に落とすことはなかったのですが、微妙に気になるポイントです。MXの名を冠するなら、マウスのデザインのカッコよさよりも、もっと使い勝手を重視した形状にこだわって作って欲しかったです。

とまあこんな感じで、マウスをずっと持ちっぱなしで作業する人には、やや不満を抱くかもしれません。右クリックの誤爆が起きないようにするのも気を使いますしね。

まあキーボードによる入力がメインで、マウスを長時間持ち続けないのであれば、これらのデメリットはそこまで気にならないかもしれません。

ホイール機能は文句なしに最高

やはりこのマウスの一番重要な部分。普通のマウスのホイールだと、上から下までのスクロールが20回や30回かかるWebページなどが、このホイールなら軽く力を込めて回せば1回で済みます。仮に、同じ回数スクロールする場合も、とても軽い力で回す事が出来るので、回す指が全然疲れません

上側に回すときだけややコツがいるので、一回で端まで到達しないこともありますが、それでも2回か3回で済みます。

しかも超高速でホイールが回っている時の音はほぼ無音です。普通にホイールを回すとき(ラチェットモード)はゴロゴロと回した抵抗感と音がします。設定でスクロールの力を調整することで、ラチェットモードでも音がしないようにすることも可能です。代わりにホイールを回した時の抵抗感がほぼ0になります。

あとは、ラチェットモードと高速スクロールの切り替えタイミングなどで、電磁的なチッって音が起きます。まあこれはごく小さい音なのですが、気になる人は気になるかもです。

さて、高速スクロール機能を搭載しているマウスはロジクールGのG604などもありますが、G604では超高速スクロールへのモード切り替えは物理キーによって行います。

しかしanywhere3なら、ボタンによる切り替えをせずとも、力の入れ具合で普通のスクロールと超高速スクロールを切り替えられます。これがめちゃくちゃ便利です。

もちろんボタンによる切り替え入力も搭載していて、それを使ってもいいし、ボタンは使わずに別のキー割り当てをしても良しと、ふたつの方法が任意で選べるのが素晴らしいですね。また力の入れ具合によるスクロール機能の切り替えは、設定で力加減を調整可能です。

さらにサイドキーを押しながらホイールを回すことで、横スクロールも出来るのが◎。サイドキーの前後、どちらを押している間でも横スクロール出来ます。もちろんホイールを回さなければ、サイドキーに割り当てた機能が実行されます。私は最初、横スクロールの機能ってボタン割り当ての1つが使用不可になるのかな?と思ってたのですが、そうでなくて安心しました。この機能凄く良いので、他のマウスにも標準で入れて欲しいなと思いました。

スクロール機能でひとつだけ困ったのが、ブラウザ閲覧中に新しいタブでリンクを開くときに、ホイールの押し込みをよく使うと、その時にわずかな力でホイールが回ってしまい、意図せずズーム機能が発動することですね。webブラウジングする時は、ホイール押し込みは中央ボタンに設定しておけばこの問題は起きずにタブを開けるので、安心していいです。

最後に私が超高速スクロールを実際に使用して感じた、特に便利だったシーンをいくつか紹介します。

  • YouTubeやニコニコ動画サイトなどのランキングや検索結果のスクロール
  • ショッピングサイトやブログ等で画像が多く、縦スクロールが長いページ
  • 家電製品の説明書のPDFの閲覧時
  • ツイッターやSNSのかなり過去のタイムラインのさかのぼり
  • ブログやワードでの文章作成で長文になったときのスクロール

とりあえず気付いたシチュエーションはこんなものですかね。他にもスクロールが楽になる場面はたくさんあると思います。

アプリごとにボタンの割り当て変更が出来るのが便利

ワードなどは既に便利なコマンドがサイドキーなどに設定されていますが、あらかじめ設定されてないアプリを自分で追加して好きなようにカスタマイズできます

例えばあなたが良く使う画像編集アプリを登録しておいて、サイドキーにCtrl+Vキー(貼り付け)コマンドを登録するといった事も可能です。かなり自由度が高いので、自分がよく使うアプリを登録・設定しておけば、いろんな作業がとても快適になる事間違いなしです。

またアプリごとの設定関係なく、他にも色んな機能が割り当てられるのも面白いです。個人的におすすめなのが、スクリーンショット機能の呼び出しですね。マウスのボタン一発でスクショ機能を呼び出して、すぐ切り抜き範囲を指定できるのは強いです。スクショ範囲を選択した画像は、Ctrl+Vキーでツイッターなどにすぐ貼り付けられます。

この機能ショートカットキーで呼び出すには、Windows+Shift+Sキーを押す必要があるので、結構面倒なんですよね。切り取り範囲は結局マウスで指定するわけですから、マウスから手を離さずにスクリーンショットが可能になるのは相性抜群です。

他にも面白いところでは、指定したアプリケーションの起動、Cortanaの呼び出し、ウィンドウズ設定の呼び出しなどもありました。

まとめ

機能性は抜群に良いですが、とにかくサイズが小さいので、値段が高いから絶対良いマウスだと思い込まず、自分の用途をよく考えて購入したほうが良いと感じました。

比較的小型マウスが好きな私でも、この持ち心地は人をまあまあ人を選ぶだろうなと感じたので、場合によってはMX Master 3の購入を検討したほうが良いかもしれません。

それ以外の面では、超小型なマウスにも関わらず、便利な機能がこれでもかと盛り込まれており、サイズは小さいけど、ハイエンドの名は間違いなく伊達じゃないと感じました。機能性だけなら間違いなく星5の名機です。価格だけの価値は確かにあります。

手の小さい人や、持ち運びの為に小型マウスが欲しい人。デスクトップPCとノートPCで同じマウスを共有したい人。ホイールを何回も回すのが不便に感じている人。アプリごとにマウスに色んな機能を割り当てたい人に、特にお勧めできるマウスです。それではまた。

個人的評価(5段階):星4つ

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